時給は、わずか83円
ボールペンや紙の箱を組み立てたり、パンやクッキーを作ってわずかな賃金を得る…それが、ごく一般的な障害者作業所の仕事です。
神奈川県平塚市にある障害者支援施設「studio COOCA(スタジオクーカ)」の代表・関根幹司さんは言います。「ボールペンの組立ができるようになったからといって、自立した大人とは思わない。」
「自分の好きなこと・得意なことを仕事にする」…障害のあるなしに関わらず、それは、誰もが夢見ることかもしれません。
企画展
2018年7月14日(土)~8月19日(日) 11:00~17:00
ボールペンや紙の箱を組み立てたり、パンやクッキーを作ってわずかな賃金を得る…それが、ごく一般的な障害者作業所の仕事です。
神奈川県平塚市にある障害者支援施設「studio COOCA(スタジオクーカ)」の代表・関根幹司さんは言います。「ボールペンの組立ができるようになったからといって、自立した大人とは思わない。」
「自分の好きなこと・得意なことを仕事にする」…障害のあるなしに関わらず、それは、誰もが夢見ることかもしれません。
「studio COOCA」に所属する障害者たちは、様々なハンディキャップを抱えながら、その夢に本気で取り組んでいます。
3階建ての建物は、福祉施設というよりアトリエ。18歳から65歳までのおよそ100名が、自分の好きなこと、得意なことを活かして制作しています。黙々と没頭したい人の部屋、みんなと賑やかに活動したい人の部屋など、特性に合わせて用意されています。
所狭しと作品が置かれ、絵の具の匂いがたちこめる混沌とした空間…美大受験をふくめ約6年間をアトリエで過ごした私は、懐かしさを感じました。
ちょっと違うのは、誰もが自分の作品に対する自信にあふれているところです。初めて会った私に、一生懸命に作品を説明する姿は、子どもがお母さんに絵を自慢をするときのような、純粋な熱量を感じさせます。色彩が爆発したような作品から、ちょっとアダルトな内容まで、まさに「奇想天外!超個性的!」なのです。
自然の中に身を置くことで、人は自分の内面を見つめることができます。山を歩いているとき、焚火の炎を眺めるとき、悩んでいたことが解決したり、ふっとアイデアが湧き出てくることがあります。
自然という大きな存在を意識することで、しがらみなどの小さいことを意識せず、自分の内面を直視できる…私たちが自然の中で得ることを、彼らはこのアトリエで、日常的に実践している…
作品をみたときに感じる躍動や熱量は、作者が自分の中にひろがる内なる自然を、まっすぐに見つめて表現しているからだと思うのです。
「studio COOCA」の関根さんの言葉。
野生の世界では、怪我をしたり年老いたり、障害をもって生まれてきた命に、生きる術は残されていません。そんな存在を守り、共に生きようとする行動(介護)こそが、人間が人間である証なのかもしれません。
タイトル | studio COOCA アート展 |
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開催期間 | 2018年7月14日(土)~8月19日(日)※好評につき、会期延長 |
時間 | 11:00~17:00 |
会場 | ルオムの森・洋館ギャラリー |
入場料 | 無料 |