一期一枝(いちごいちえ)
私は、枝が好きです。散歩をしていても、登山をしていても、足元の木枝に目を奪われて、両手がふさがるほど拾ってしまうほど。
枝は、どこにでも落ちているありふれたものかもしれません。でも、何十本、何百本と拾い集めて驚くのは、同じ形をしたものが一つとしてないことです。
まっすぐな枝やカーブした枝、節の多い枝にねじれた枝。金属のように光っている枝もあれば、ヒョウのような斑点やキリンのような網目模様のある枝も。
個性的な枝に遭遇した時は、今拾わなければ、金輪際出会うことはない!とさえ。これぞ「一期一枝」。そんなわけで、同僚には「枝乞食」呼ばわりですが、「枝長者」をめざし今日も枯れ枝を拾うのでした。